大阪の食パン

『成り松』(なりまつ)の食パンは生でちぎって食べたい耳まで柔らかい食感ですが、他の高級食パンとは一味違う工夫があります。

『成り松』(なりまつ)はしっとりモチモチ耳まで美味しい。

大阪には美味しい食パン専門店が<乃が美><嵜本><高匠><春日>等、たくさんあります。

これらのお店は雑誌や情報番組などでも取り上げられ、全国的に紹介されることも増えてきました。

『成り松』はそんな高級食パン激戦区の大阪市内において5店舗展開し、舌の肥えたパン好きの方々から高い評価を得ているお店です。

「耳まで美味しい食パン」というフレーズは、高級食パンのジャンルにおいては、よく聞きますが、『成り松』の食パンはさらにひと工夫されており、他との違いを示しています。

そこが至福の食パンと言われる所以なのです。

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『成り松』(なりまつ)の至福の食パンとは

お店のメニューとしては写真の食パン1種類です。
それだけ味に自信があるのでしょう、非常にシンプルです。

食パンは関西の家庭では毎朝、食卓に並ぶ物。

時間に余裕があればハムエッグやサラダなどおかずも作れるのでしょうが、だいたい平日の朝などはバタバタしていますから、食パンと飲み物だけという朝食もよくあると思います。

そんな時、食パンの役割って重要ですよね。

『成り松』の食パンは持った感じもフワフワっとしていて、いかにも関西の食パンっていう印象です。

冒頭にも書きましたが、乃が美や嵜本など関西を代表する食パン同様に、ある意味規則正しく、食感や風味、香りなどの特徴が守られているのかと思いがちなのですが、少し違いました。

まずフワッとしていて生で食べると美味しいです。

耳と本体の境目が分かりにくいほど、耳が柔らかいです。

スライスしてない状態からちぎって食べてみたいです。

しっとり感、もちもち感が十分にあり、口解けもよく、噛んでいて口の中でもたつきません。

ここまで書くと、ほんと、その他の関西の有名食パンと同様なのですが、最後が一味違いました。

普通、最後は「ほんのり甘い・・・」と結ばれるのですが、『成り松』の食パンは、「ほんのり塩味・・・」なのです。

このくだりは、今までありませんでした。

原材料にこだわるお店が多いですから、防腐剤、添加材等、身体に悪い物は省いて、厳選した小麦やバター、ミルク、生クリームなどを使っており、そんな素材の風味が優しくパンから感じられることが多いので、普通は咀嚼した余韻に「甘み」を感じることがよくあるのです。

しかし『成り松』の食パンは大袈裟に言うと常識を覆す後味でした。

しかし塩辛いとかいうわけではなく、かすかに感じる塩気です。

なので、軽くトーストしてバターをたっぷり塗っても何の問題もありません。

かなり弾力もありますので、しっかりと食べごたえがあり、食パンだけの朝食にピッタリです。

食べた瞬間に驚くような美味しさというのではなく、毎日食べても嫌にならない、飽きのこない、上質な味といった感じでしょうか。

オススメの食べ方は5㎝ぐらいの厚さにカットして、買った当日なら生で。

翌日は軽くトースト。

トーストすると表面はサクッとなって、豪快に齧るといま流行りのASMRのように心癒される素敵な咀嚼音が聞こえると思います。

3日目以降はお好みの厚さにスライスしてからラップに包んで冷凍保存がオススメです。

冷凍しておけば味が落ちることはありませんし、2~3週間は保存することが可能です。

『成り松』の食パンは1種類のみで、サイズは1.5斤、600円です。

地方への配送も可能です。

送料は2本500円、3本以上800円、10本以上1,500円ということです。

電話<06-6110-7789。で取り置きの予約も可能です。

『成り松』のオーナーは元プロ野球選手

こんなに美味しい食パンを作り出している『成り松』のオーナーは、なんと元近鉄バファローズ(のちにオリックスバファローズ)でピッチャーとして活躍された、吉川勝成さん。

吉川さんは天理高校、龍谷大学を経て、1999年のドラフト9位で近鉄に指名され入団しました。

下積み経験が長く、プロ生活9年の間、主に中継ぎとしてマウンドに立ち続けました。

通算成績は4勝8敗1セーブ。

最後は持病の腰痛を悪化させたため引退することになりました。

引退後は焼肉店を経営するなど食の世界に第二の人生をかけてこられたわけですが、引退の6年後に元々大好きだった食パンを作りたくなったそうです。

「私は根っからのパン好きで、特に当時は10年来の知り合いの職人が作る食パンの味がたまらなく好きだったんです。

そこで、その職人にある夜、連絡を入れ『一緒においしいパンを作りませんか』とお願いしたんです。

本当に一からのスタートだったのですが、不安というよりは絶対においしいパンを作ろうと。その気持ちだけで始めましたね」

【東スポWeb 2017年7月2日付け記事より】

しかし、そうそう簡単に美味しい食パンなんて作れません。

信頼する職人と二人三脚で試行錯誤を繰り返されたようです。

目指す食パンのコンセプトは「誰もがまた食べたくなる食パン」。

厳選した素材を活かし、身体に優しい食べ物を目指すため、添加剤や保存剤は一切使用していません。

食物アレルギーに配慮して、卵も使用していません。

自分が理想とする風味や食感を実現するため、些細なことにも妥協せずに理想を追求していった結果、1年以上の準備期間を要してお店の開業に至りました。

やはり野球というスポーツを極めて、プロという日本国内の最高峰まで登り詰めた実績は、こだわりと努力という地道なルーティンに裏打ちされています。

その経験を活かし、食パン作りという全くの異業種においてもビジネスとして成功されたのは、さすが元プロ野球選手と思います。

『成り松』のまとめ

  1. 『成り松』の食パンは、ほんのり塩味が漂う風味です。
  2. メニューは角食1種類のみです。
  3. 取り置き(予約)は電話で可能です。
  4. 店舗では地方配送のオーダーが可能です。
  5. 『成り松』のオーナーは元プロ野球のピッチャーをされていました。

住所:大阪市西区新町1丁目21-3
電話:06-6110-7789

その他食パン情報は下記からご覧ください